

Madonna of the
Pomegranate
Madonna and Child and six Angels, c. 1487,
Uffizi in Florence、
botticelli
「ザクロの聖母マリア」ボティチェリ作
ウフィッツイ美術館蔵(フィレンツェ)
ヘンデルとメサイアについて
<ヘンデルの生い立ち>
ヘンデル【1685(バッハと同年)〜1759年】は、ドイツのハレで生まれました。母は牧師の娘であったため、ヘンデルは幼時から聖書を読み祈るという環境の中で育ち、洗礼を受けてその生涯をクリスチャンとして生きました。
ヘンデルは教会オルガニストとして青年期を過ごし、更にイギリスに滞在している時には英国国教会の音楽を作るようになりました。しかし、それは教会の音楽・信仰の音楽というよりは、国家音楽というべきものでした。華やかで、壮大で、大英帝国の威厳に満ちてはいても、一人一人の魂の奥底を満たすものではなかったのです。
<メサイアの作曲>
そのような中、ヘンデルに聖書物語を作曲するように説き伏せたチャールズ・ジェネンズとの出会いがありました。ジェネンズが旧・新約聖書の両方から歌詞を編集し、その265ページにもわたる台本をヘンデルに渡したのです。すべて聖書の言葉で書かれた台本を受け取ったヘンデルの心に、幼年時代から親しんだ聖書の響きが魂の深みに触れたのでしょう。有名な伝説に示されているように、二週間寝食を忘れて自室に閉じこもり作曲に没頭したヘンデルの手から、オラトリオ『メサイア』が誕生したのです。
<メサイアってどういう意味?>
題名の“メサイア”とは、新約聖書にある「メシア」、またギリシャ語で言う「キリスト」のことで『油注がれた者』を意味しています。
<メサイアの構成>
この合唱・独唱を含めて53曲にもなるメサイアは、すべて聖書の言葉による歌詞によって作曲されています。聖書の言葉は過去の出来事(神の歴史)の「記録」としてだけでなく、「想起」と「待望」のための手がかりとしても用いられています。
その構成は三部からなっており、第一部は最初の預言がなされた暗闇と、それとは対照的な喜ばしい出来事であるキリストの降誕までを述べています。神によって自分の救いを求める人間のドラマを通じて、私たちをひとつの人生の旅に旅立たせているかのようです。ヘンデルは音符を超えたところに天国を見ていたのではないかと思わせるような、暗闇と輝き、絶望と愛といった絵画が現れています。
第二部はキリストの受難、十字架と復活であり、悲劇から勝利への旅が始まります。あの有名な「ハレルヤ・コーラス」がイエス様の誕生や復活の場面ではなく、第二部の終わり、十字架上でイエスが息を引き取られるところで歌われるという点にヘンデルの信仰告白のようなものを感じます。イエス・キリストが十字架上において私たちの罪を引き受けて死んでくださったからこそ、私たちは神の救済を受けることができる。主の十字架こそが私たちに与えられた大いなる恵みの原点であると…。そして、主の勝利に「ハレルヤ」と讃美するのです。
第三部は信者の復活の約束とメシアの即位を表しています。メサイア全曲の最後に置かれた「アーメンコーラス」は、聖書の最後にある黙示録が預言するメシアの最終的勝利に対してそれを待ち望むことを表明すると共に、メサイア全曲を通して語られてきたメシアの業と功績に対する賞賛を表しています。
<こんな気持ちで歌います!>
声と心を合わせ、私達の救い主(メサイア)イエス様に心から「アーメン」(本当にそのとおりです)と歌います。
どうぞ聞きにいらしてください。

昨年度のクリスマスコンサートから